お酢か酸プラー子田です。
小宮君(仮名)は僕の中学のときの友達で、
いかにも「柔道部」
といった顔をしている男でした。
お互い天然パーマで、
よくその不便さを語り合っていました。
特に小宮君はきっつい天パで、いつもパンチでした。
ある日僕等は、
自転車に乗って焼肉バイキングを食べに行きました。
店の前で並んでいると、小宮君が突然
「子田さぁ、ファッションとか興味ある?」
と聞いてきました。
僕は「えっ?何で?」と聞き返しました。
僕はその当時、ねるとん紅鯨団を
新しい暴走族だと思っていた程度の男でした。
すると小宮君が、
「おれさぁ、最近ファッションに興味があってさぁ、
それで、今日ケミカルジーンズはいてきたんだぜ!」と言いました。
僕は「まじで!カッコいぃー!」と答えました。
焼肉はすべての種類が同じ味でした。
その後、お互い別々の高校に行き、
僕はどっぷりバンドにはまって、
校則違反の長髪(雨が降るとすぐ曲がる)と、
わざと破いたジーンズ(五箇所位。頭が悪かった)に
ガンズのTシャツ(骸骨が描いてあり、
縁起が悪いという理由で母に一度捨てられた)、
肩から先を切り取った赤いチェックのシャツ
(買った初日にハサミで・・・)を着て
ベースを背負って
街をずんずん歩いていました。
するといかにもガラの悪そうな兄ちゃんに
声をかけられました。
それは小宮君でした。B-BOYになった・・・・
真っ黒に焼けた肌に、
金メッキのごついネックレス、
積雪の中、バスケのユニホーム一丁。
ウマい事ぎっちぎちの天パが、アフロに変わっていて
「俺さぁ、ダンス甲子園にはまっててさぁ。
日本は小さすぎるから、アメリカに行きたいんだよねー」と、
グラサンをはずしながら言いました。
僕は、「まじで!俺もバンドでアメリカに行くよ!」と、
グラサンをはずしながら答えました。
今だ二人とも、英語しゃべれません。
僕等はあの焼肉の日から何一つ変わっちゃいねぇ・・・・
本日の一曲 WalkThisWay / RUN-DMC










